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私は、自ら撮影した写真だけでなく、雑誌や新聞、インターネットといった多様なメディアから収集したイメージ、さらにはフィギュアといった既製の造形物を素材として用いている。それらをコラージュやジオラマの形として再構築し、絵画へと転換することでイメージ同士の結びつきは強化され、見立ての次元を超えた現実的な質感を持つ風景となる。
しかし、その風景は、ある瞬間に虚構としての性質を露わにし、現実と虚構の境界は曖昧になっていく。その揺らぎの中に生じるわずかな違和感をきっかけに、見覚えのある景色は、この世界のどこかに浮遊する未知の景色へと変容するのである。
木原健志郎
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